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Memory of Minneapolis 1 – A Story About Bike Jerks or WILDE BIKES.

MADE 2025終了後に、せっかくだからUSツアーをしようということで、MADE終了翌日に僕らはポートランドを出発した。

向った先はミネソタ州はミネアポリス。

Tangled Up in Blue

ミネソタ州はボブディランの生まれ故郷だ。彼(及びロックミュージック)の傑作の一つ「Highway 61 Revisited」はこのミネソタ州を通るハイウェイから名付けられている。

また、脚本家、映画監督として有名なコーエン兄弟の生まれ故郷はミネアポリス郊外。あの怪作「Fargo」の舞台もミネソタに設定されている。

そしてミネアポリスは個人的NO.1アメリカンインディーバンドのThe Replacementsのホームである。

そんな自分の興味関心で行きたかったミネアポリスに行くことになったのは、この人に会うためだ。

Jeffrey G. Frane / ジェフリー・G・フレイン(通称ジェフ)
またの名をBike Jerks / バイク・ジャークス。

そして彼はWILDE BIKESのブランドオーナーである。

元はQBPという自転車問屋でALL-CITYというブランドを運営していた(Log Ladyが個人的ベストバイク。モデル名はわかる人にはわかるマニアックな名前)

ぶっちゃけジェフとはMADEの会場で会っていた。でも、わざわざ会いに行きたかった訳があった。

とにかくあのミネアポリスのバイクカルチャーに触れたかった。彼らが吸っている空気、そしてその環境。どんなところであのアイディアが生まれるんだろう。純粋に彼らのアイディアの源泉をのぞきに行きたかったのだ(って理由になってるのか?)

What’s WILDE BIKES?

ここでWILDE BIKESのことを簡単に説明しておくと、2021年にデビューした新興ブランドで、元々はミネアポリスでハンドメイドバイクから始まって、台湾のプロダクションモデルをリリースしだしたブランド。彼らのファーストローンチであったHandmade in USAのEarth ShipをCirclesで取り扱っていました。

バイクの特徴は、土臭い系のものが多くて、グラベル〜ダートツアラー〜ハードテイルMTBのレンジを多く作っているんだけど、ジオメトリを見ると、長時間乗ってもコンフォートかつ反応の良いモデルが多く、レトロなディテールとフレームカラーに、モダンな性能を持つバイクが多い。正直、いま自転車で遊びたいならWILDE BIKESがコストとバリューのバランスが一番いいと思えるバイクを作っている。遊びたいならWILDEがいいぞ。

スタッフバイクもカッコよかったので後日紹介

(実際いまもミネアポリスのハンドメイドラインは動いていて、今回訪問した時も絶賛溶接中のバイクがたくさんあった。しかもかなりカスタムも受け付けているから、見たことないモデルもたくさんあってびっくりだった。ちなみにCirclesでオーダーも可能です。)

Man from the North Country

ミネアポリスに降り立つと、ジェフが迎えに来てくれた。車で彼らの拠点、サウスミネアポリスへ向かう。

North Countryの空気は涼しい。日本やMADEの本番がめちゃくちゃ暑かったから、僕らにとってミネアポリスは天国だった。

その車中、彼が口にしたのはこんな言葉だった。

「昨日この街で銃乱射事件があったんだ。アメリカは今、病気みたいだよ。」

そんな話をしながら、ジョージ・フロイドの話になった。

「俺の家の近所がジョージ・フロイドが殺された場所だ。Black Lives Matterって知ってるだろ?あのきっかけになった場所さ。ここは黒人やメキシカンがたくさん住んでいて、多くの人たちはナイスなやつらなのに。」

と言いながら、その場所を通過する。そう、ここはアメリカなのだ。アウトサイダーの僕らには知る由もない理不尽。その影をほんの少しだけ肌に感じた。

「とはいえ、全体としてはいい街だ。腹減ったろ?ランチでも食べにいこう」

彼が連れて行ってくれた場所は「Modern Times」というローカルカフェ。これもディランのタイトル。

ここで名物のローカルフードをいただいた。(ちなみに僕が食べたのはJonathan Richmanというメニュー笑)腹一杯になって、彼の自宅へ向かう。

The Basement Tapes from Big Pink

そう、ここがジェフの、Bike Jerksの家だ。

このベースメント(地下室)で、世界有数のバイクギークである彼はなにを思い、何を考えているんだろう。

よくinstagramにも出てくる彼の地下室。ここをベースに彼を取材しようと思っていたのだけど、来てみてびびった。

地下室どころか、自宅そのものが半分くらいバイクで埋め尽くされてる笑

ガレージ、2階のロフト、そして地下室。居住スペースだけなら日本のアパートと変わらないんじゃないかってレベル。

この体験だけで、話聞かなくても、WILDE BIKESは本物だって確信できたし、優しい顔して、真面目に狂ってるところがジェフの最大のストロングポイントなんだってことがわかった。本当にクレイジーな家だ。

そして(おそらく)居住スペースよりゆったりしたガレージ。

所狭しとバイクが並んでいる家でもっとも整理されたスペースだった。「君たちが来ることになったから部屋を綺麗にしたよ。いいきっかけをありがとう」って言ってたけど。

Log Ladyの由来のヒント

BRIDGESTONE USAの影響のデカさがめちゃくちゃわかる。

バスルームにも当然のようにバイク。

もう彼の頭の中はバイクと家族のことしかないみたいだ。

めちゃくちゃいい意味で、ビジネスでやってない。

でも自分のやりたいことや、コミュニティを持続させるにはビジネスが必要で。

バイクとそれにまつわるカルチャーに対する愛がすごい。

彼は部屋にあるありとあらゆることを説明してくれた。バイクチェックなどもシゲちゃんがしっかり取材してきましたので、のちほど映像であげます。情熱がすごかった。

 そして印象的だったのは自宅でシルクスクリーンしているところ。

僕らにプリント刷ってTシャツプレゼントしてくれたんだけど、こういうことで改めて「バイクカルチャーってDIYだよな」と思わされた。

なんでも自分でやってみる。

そう、こういう現場を見に来たかったのだ。

WILDE BIKESはこういう人が、企画している。WILDEは半端ないバイシクル愛の塊なんだなっていうのが知れてよかった。

でも、このあとANGRY CATFISHに行って、さらに驚くことになるのだが、それはまた次回。

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木村 まさし

Circles /SimWorks /CWD /文化中毒者 イカれちまった人生をやり直しに名古屋へきました。Circlesを他の誰にも似ていないものにするのがお仕事です。自転車はもちろん、服や写真、読書や映画、音楽など、歴史や文化と知性があるものが好きです。
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