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【Circles Tokyo】2年越しのスタートライン。僕が「自転車技士・安全整備士」に挑んだ理由

こんにちは! Circles Tokyoの吉本です。

服屋から輪界へと移り住み、Circles Tokyoのオープンの前に行った名古屋店での修行から早2年。 私にとっては大きなチャレンジの連続で、ここまで一瞬の出来事に感じるくらい、目まぐるしく周りの景色は変化してきました。

この「2年」という時間は、僕にとってただの経過点ではありません。 ある資格の受験資格を得るための、必須の実務期間(修行期間)でもありました。

それが「自転車技士」と「自転車安全整備士」です。

・自転車技士(後援:経済産業省 / 主催:日本車両検査協会)
自転車を「工業製品(JIS規格)」として正しく組み立てるための資格。いわば、エンジニアとしての証明。

・自転車安全整備士(後援:警視庁 / 主催:日本交通管理技術協会)
自転車を「交通インフラ」として安全に運用させるための資格。いわば、セーフティアドバイザーとしての証明。

似ているようで、実は「モノとしての基準」と「ルールとしての基準」という、それぞれ異なる視点と目的を持つ二つの資格なんです。

なぜ、試験を受けたのか?

実は日本において、自転車屋を開業したり働いたりするのに、この資格は必須ではありません。 極端な話、今日から誰でも「自転車屋です」と名乗れてしまう。

これは「街の自転車屋さん」というインフラを守るための敷居の低さでもありますが、裏を返せば「本当に信用できるのか?」という担保がないということでもあります。

僕自身、日々ピットで自転車に触れる中で、一番大切にしていること。それは「自転車は命を乗せる乗り物である」という事実です。 この「命を乗せるもの」という点において、僕は日々恐怖と責任を感じています。

だからこそ、「必須ではないけれど、プロとしての基準(ライン)は絶対に超えていたい」。 その証として、実務2年を満たした今年、合格率50%と言われるこの試験にチャレンジしてきました!

試験は両資格とも合同で年に1回のみ

試験は年に1回の一発勝負。 内容は筆記と実技ですが、最大の山場はやはり実技試験です。

実技試験
7部組の状態からバラバラに分解し、そこから再び完璧に組み上げる。 特に「ホイール組み」は、振れ幅の許容範囲が数ミリ単位。1つのミスも許されない、まさに水も漏らさぬシビアな戦いです。

現場で毎日作業しているとはいえ、試験会場特有の重圧は別物。 「工具を忘れたら終わり」「機材トラブルで即アウト」。約2畳ほどの限られたスペースでの作業。 そんな極限のプレッシャーの中、僕はあろうことか大きなミス(?)を犯していました。

それは、「ドロップハンドルのリムブレーキ車体」で試験に挑んでしまったこと。

周りの受験者は作業性の良いフラットバーの自転車ばかり。 ただでさえ時間がない中で、バーテープを巻き、調整がシビアなドロップハンドルを選ぶなんて、自分から難易度を上げる「縛りプレイ」以外の何物でもありません(笑)。これから受ける方は、絶対にフラットバーをお勧めします…。

筆記試験

私にとって精神的な壁となったのは筆記試験でした。

現場で日常的に触れている中で自然と身につく知識もあれば、そうではない「理論」や「法令」の部分が大きな壁となって立ちはだかります。

そして何よりも大学受験以来の大勉強。自分はまだ座学をできる脳みそがあるのかと心配になりながら、ある程度過去問題集から傾向は掴んでいるものの、数年に一度大きく変化することもあるとの先輩からの言葉が勉強範囲を絞らせてくれません。

大学の試験以来となる問題集と緑ペンと赤シートを買って勉強に励みました。

ちなみに各資格の出題内容の違いは以下のような感じです。

自転車技士
1.自転車の構造、機能及び性能に関する知識
2.自転車の組立及び検査に関する知識
3.自転車の整備に関する知識
4.工業標準化法及び自転車・同部品の日本工業規格に関する知識
5.自転車の安全基準に関する知識

自転車安全整備士
1.自転車の構造及び機能に関する知識
2.自転車の点検及び整備に関する知識
3.自転車の安全利用の指導に関する知識

両資格に関して、自転車の点検や整備の技術を問われることは共通ですが、自転車技士試験は、自転車を「製品」として捉える知識が求められます。JIS規格を代表とする自転車の工業的な規格や製造に関する知識が求められるないようですね。

自転車安全整備士は自転車を「社会のインフラ」として安全に運用する知識が問われます。まさにそれぞれの後援の背景を感じる出題内容となってますよね。

自転車安全整備士については過去問題集が公開されていますので興味があれば一度チャレンジしてみてください!

私は安全整備士は過去問をひたすら反復で解き、24年11月の道交法改正を追加で勉強。自転車技師は過去問の情報も少なく、JIS規格は比較的簡単に変わったりするものなので、日本車両検査協会が販売している最新の教本と過去問題集(5000円もします)を買ってこちらも勉強と反復練習を行いましたね!

辛かった、、

勉強&練習結果は、、

試験は7月。合格発表は10月後半。 手応えはあったものの、この3ヶ月間はずっとソワソワしていました。

そして結果は…… 晴れて、ダブル合格!!

ご協力くださった皆様ありがとうございました!

今回の資格取得は、私たちがお客様の大切な「命を乗せる」自転車をお預かりする上で、超えるべき基準をクリアできた「証」だと考えています。

今後も皆様に安心して自転車を預けてもらえるように、この基準をさらに超える技術の習得に精進致します!

また、来年には自転車に関する大きな法改正(自転車への青切符導入など)も控えておりますので、その辺りも資格を持つ人間として、安全利用に関する情報や法令改正について皆様に分かりやすく発信していければと思っております。

今後ともよろしくお願いします!


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よっしー
吉本 直史

京都出身でセレクトショップに就職後気がつけば名古屋に。球体の重力には逆らえず気がつけばペダルを漕ぎ、気がつけばお気に入りの服が油にまみれる日々。服・音楽・家具etc色んなことにいっちょ噛みする性格は生まれ持った性分。日々日々散財の生活をしております。
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