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【MADE BIKE SHOW 2025】ビルダー編

怒涛のアメリカ出張より無事帰還しました。

もちろん旅のメインは3度目の開催となるオレゴン州ポートランドで行われたハンドメイドバイクの祭典・MADE BIKE SHOW

初年度から行かせてもらっていますが、SimWorksというー出展者として、そしてCirclesという一バイクショップとして、様々な役回りを持って挑むこのショーにはやはり特別な思いがあります。

今回も本当に沢山の出会いがありましたが、まだ自分の記憶がフレッシュなうちに、少しずつアウトプットしていきたいと思います。ということで今回はまずなんといってもショーの主役といえるハンドメイドバイクビルダーたちを中心にクローズアップ。

DESALVO

今年もマイクは元気にしていました。個人的な主観になってしまいますが、完全に今年のベストブースセットアップだったんではないでしょうか?


VWバギーとマッチペイントされたバイクは、あのLAND SHARKのジョン氏とのコラボレートで生まれたSWEDISH MEATBALLという新たなレーベル。マイクが溶接したフレームをジョンが唯一無二のスペシャルペイントで仕上げるプロジェクト。まずその第一弾としてグラベルバイクのオーダーを受け付けるそうなので、ご興味ある方は是非ご相談ください。抱えていた大量のオーダーも少しずつ落ち着いてきたいるようですので、もちろん通常のカスタムオーダーも受け付けております。

そしてこのVWバギー、実はマイクが19歳の頃に乗っていたもので、当時3-4年ほど乗った後に手放していたそうなのですが、昨年ebayで見つけて再びマイクの元へ戻ってくるという感動的なストーリーを持った一台。また一から作っているようでエンジン周りは完成したそうですが、これからじっくり時間をかけて内装周りを仕上げていくとのこと。今年はトレーラーで牽引してきていましたが、きっと来年はこのバギーに自転車を積んでアシュランドから来てくれることでしょう。

SYCIP

今年は奥さんのジェニファーと愛息子のマイルスと家族みんなでやってきたジェレミー。自身のブースのショーバイク以外にも、MADEオフィシャルブース用バイク(今年はこれらが試乗体験できるというのもの激アツでした)や、REYNOLDSのブースのバイクも手がけたりと、引っ張りだこでした。

その中でも個人的に好きだったのは、Tiのフレームにオリジナルのスチールフォークを搭載したCXバイク。ポートランド在住の方からのオーダーだったそうで、通勤から週末のライド、そしてCXシーズンになったらこれでレースも楽しむという何とも素敵なオーダーでした。そして最終日にオーナーさんがピックアップにくるというのもMADEらしくて素敵な光景。

REYNOLDSブースに置かれていた2台のMTBはいずれもREYNOLDS 853チュービングを用いたものですが、この30年の間のMTBの進化を示した素晴らしいプレゼンテーションでした。

RETROTEC

今年はブースを持たなかったカーティスですが、Sierra Buttes Trail Stewardshipというトレイル整備団体のブースと、PRODUCT OF BOB SCALESのブースにバイクを展示していたことや、SIMPLE CYCLESのオスカーとの共同で制作しているTi製のRETROTECの製造の兼ね合いでポートランドに来ており、3日間会場にいました。

あの美しいラウンドトップのバイクがチタンでもオーダーできるというのはファン待望のニュース。実はちょうど一本オーダーが入っており、ショーの後にオスカーの工房で実際のその過程を見せてもらうこともできました。

チタンのオーダーは半年に一度のペースでオーダーを受け付けていく予定なので、こちらもご検討されている方はお気軽にご相談ください。

BREADWINNER

MADEといえば、やはり地元ビルダーとして真っ先に名前が上がってくるのがBREADWINNERです。以前にもお伝えしたとおりアイラは自身のブランドを再出発させたため、現在はトニーが一人で切り盛りしていますが、今年は新しいモデルにも取り組み、ブースも終始賑わっていました。

トニー自身のブランド PEREIRA CYCLESをやっていた際に自身が作っていた29erクランカーを彷彿とさせる Roaring 29er は、まだサイトには載っていないモデルですが今後展開していく予定とのこと。

そして全米屈指のバイクタウン・ポートランドの生みの親とも言える元ポートランド市長の名前に由来した新たなコミューターモデル Vera はマルチパーパスなコミューターバイク。

今回、SimWorksコクピットに加え、VolummyタイヤとSimWorks by Honjoのフェンダーでフル装備してくれたのが本当に嬉しい限りだったんですが、シマノの新型Q’autoを使ってくるあたりも個人的には完全にツボでした。

まさに生粋のポートランド産コミューターと言えるバイク、ハンドメイドバイクだからってガチガチに固めすぎない実用主義なアッセンブルが光りました。

WILDE

今回はジェフだけでなく、共同創業者のジョシュやアンディ、そしてビルダーのブラッドとフルメンバーで臨んだWILDEチーム。

毎度MADEには通常ラインナップとは異なったこだわりのバイクを持ち込んできますが、今回も「記憶に残る物にしたい」という彼らの意気込みが詰まったバイクを持ち込んでいました。

古き良きスタンダードと現代的な機能性を融合した ラグド+フィレットを組み合わせたレトロATBコンセプトのバイク。残念なことに先月亡くなってしまったジェフの愛犬バルーへの追悼の意も込めて Dog Starと名付けられたバイクは、クラシックスタイルながらまったりとしすぎない小気味良い走りを可能とするジェフらしい味付けのオールラウンダー。もちろんこちらもカスタムサイジングでオーダー可能です。

今回の渡米ではMADEのあとにミネアポリスに彼らを訪ねるという約束もあったので、それについてはまた別の記事にしたいと思います。お楽しみに。

BIKE FRIDAY

同じオレゴン州での開催ということもあり初年度から皆勤賞のBIKE FRIDAY。今年の目玉はなんといってもAll-Packaのスルーアクスル化です。今後新たにオーダーいただく際はスルーアクスルのオプションもお選びいただけます。

新たなカラーオプションとなるPower Bronzeという素敵なカラーでペイントされたショーバイクには、これまた新展開となるASTRAL製の20インチリムを装備。スルーアクスル化により、グラベル・バイクパッキングモデルであるAll-Packaをより洗練させるアップデートとなりました。

今回のアップデートについては彼らも相当時間をかけて出した答えだったのですが、その他のモデルについて今後どうしていくかという問いに対しては彼らも色んな意見を欲しいていて、サークルズとしての考えをしっかりと伝えておきましたし、こういった周りの声に対してしっかりと耳を向けてくれる彼らの姿勢にこれからも期待が高まったショーでした。

また、昨年プロトタイプとしてお披露目していたBOSCHのユニットを採用したEバイクモデルのAll-Dayも、国内展開に向けて現在最終段階に差し掛かっていますので、またご報告できたらと思います。

LA MARCHE

2022年のPHILLY BIKE EXPOで初めて会ったLA MARCHEのトム、きっとFIXED FREE STYLEを知っている人は若き日の彼のライディングがまだ記憶に新しいかもしれませんね。あんな豪快なライディングをする彼がフレームビルダーになったなんて、当時とても驚いたのですが、2022年に出会って以来、歳が近いこともあって本当によくしてもらっているので、個人的にとても思い入れが強いビルダー。

実はこの春フィラデルフィアからポートランドに引っ越してきて、CHRIS KING社内の元CIELO工房があったスペースに自らの工房を構え、SimWorksUSAのご近所さんとなりました。

ということで彼にとっては晴れて地元開催となった今回のMADEでは、来年ポートランドに開校予定のビルディングスクール・FIRSTHAND BUILDINGと、そこを拠点に北米向けのサプライを行うREYNOLDSとの共同ブースを構え数多くのバイクを展示しただけでなく、CHRIS KINGとも協力して期待の新色Matte Jadeを取り入れた素敵なバイクを提案していました。

一般的にショーバイクというとどうしても凝った技巧やペイントばかりが取り上げられがちですが、彼の作るバイクはいたってシンプルながら、要所要所にアイデンティティーが宿ったディテールが特徴的で、無塗装の状態でも彼のバイクだと認知できるほど、すでに確固たるスタイルを構築していると思います。

SimWorksのパーツも上手に取り入れてくれるのも本当に嬉しい限りですし、これからもお互いにサポートしあえたらなと思う次世代の最有望株です。

SimWorks

今年はKyutai氏不在でのMADEとなりましたが、現地のリエボーやスティーブン、そして新しく仲間に加わってくれたアーロンやジェフという心強い仲間に囲まれたSimWorksUSAチーム。今回は日本からGHOOOSTの二人もゲストに交えて、コラボレートアイテムも展開。彼らの人気は凄まじく、ブースは終始来客が絶えませんでした。

もちろんそれだけでなく、今回はDoppoシリーズのWandererのアップデートや、新バッジとなるHigh Plains Drifter、そしてGHOOOSTスペシャルペイントのRoninとオリジナルバイクもこのタイミングに合わせてお披露目。そうです、コンポーネントやソフトグッズが中心と思われがちですが、これらのDoppoシリーズこそこの愛すべきハンドメイドバイクコミュニティーに対してのSimWorksなりのリスペクトを表したもので、MADEに出る上で欠かせないピース。歩みは少しずつではありますが、お求めいただける日まで楽しみにお待ちください。

そして、ショー中の土曜日にSimWorksプレゼンツで開催した RAMEN OUTSIDE RIDE & ONIGIRI PARTY には本当にたくさんの方が参加してくれました。

私はブースを守っていたのでライドには参加できずアフターパーティーのみでしたが、撮影班がしっかりとその様子を収めてくれたので、またアウトプットをお楽しみに。リエボー、スティーブン、アーロン、ジェフが日頃から築き上げたコミュニティーがあるからこその本当に素晴らしい現場でした。SimWorksUSAのみんなお疲れ様でした!

そしてブースに足を運んでくれた皆さん、ライドに参加してくれた皆さん、本当にありがとうございます。

今回のブログでは、サークルズと縁の深いビルダーを中心にご紹介していきましたが、次回はパーツブランドや、もう少しショー全体に焦点を当ててブログを書こうと思いますので、次の投稿もお楽しみに。

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Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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