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BuildersDoFuji2016 DAY-5

LUCK 最高のフィナーレ

ゴジラのラストシーンは三原山の火山が舞台だったというのを、帰りのフェリー乗り場のおみやげコーナーのポスターを見てなんとなく知ったのでした。

私たちの旅の計画も、旅のフィナーレを最高のものにするために
「最終日5日目は晴れて三原山の頂上で」 という思いがありました。

けれども私たちは、昨日4日目にすでに三原山の山頂を好奇心ゆえに
「下見」 に行ってしまっていたのでした。

雨と霧の中、七百数十メーターアップの数時間続く上り坂を経験し、頂上がどんな雰囲気かもなんとなく味わってしまっていた。

頂上は霧に覆われおり、1−2m先も見えないほどの霧の中を走ったりして、雰囲気は最高だったのですが、結局山頂についたのは夕方になってしまっていたのと、景色が全くもって見えなかったので、「また明日来よう」 となったのでした。

この5日間のツーリングは、毎日がハードな登り中心のライディングになっていたので、長時間山を登ることは当たり前になっていました。

私は2013年に、4ヶ月間をかけてベルリンからポルトガルまで、自転車カフェ・セットを積み、アルプス山脈とピレネー山脈を一人でキャンプしながら越えた経験があります。

その頃は全く傾斜サインのパーセンテージの意味がわからないまま山越えをしていたのですが、 「Tour de France 2013. 16%, 17%, 18%..」 というサインの意味を、私は 「ツールドフランス2013年のだいたい16%くらいの距離を走っているんだな。」 って思いながら走っていたのでした。(笑)

なので、いつも私は辛い上り坂にぶち当たると、
「This is nothing! こんなのピレネーに比べたらなんて事ないわ!」
と自分に言い聞かせてるが、やはり上り坂はどこも辛い。

また明日もいっぱい登るのかな。。。と毎日思いながら床につくのでした。

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波の音と湿ったそよ風に打たれながら、コーヒーを飲みながら今日の作戦会議。

「Hey マコト、今日のプランは何?」

マコトは、三原山を指差して、

「とりあえず荷物はキャンプ場に置いたまま、もう一度昨日登ったあの三原山の頂上に行こう!」

私たちは、今日も一層霧がかった三原山を見つめ、

「また昨日長い上り坂登るの〜?」
「しかも今日も山は霧がかっているよ。」
「きっと昨日と同じ景色なんじゃないかな〜。」
「マイクも風邪ひいてるし、今日はプラン変更して、荷物を全部持って最後はのんびり島を一周探索しようよ。」

ビルダーたちは、ぶつぶつ言い始めた。

通りがかった漁師のおじさんも 「今日は山は濃霧注意報が出てるよ」 と言っていた。

マコトはしぶしぶ、OK〜。 「俺は必ずまた戻ってリベンジしに来るぞ!」

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そしてジョンがマコトに 「I will be back!」 って叫ばせ、そのマコトの動画を思ひでのように撮っていた。

私たちはのんびり出発した。

島一周といっても、道が一つしかないので、結局はまた昨日と全く同じ道で三原山山頂の入り口を通り過ぎることになった。

「晴れてたら、やっぱり三原山登ろう!」 ってなるかもね〜なんて日本語で話しながら走っていると、以外と昨日よりもいいペースで、さらには天気も良くなってきている。
そしていつの間にかさっきまで咳き込んでいたマイクも、さくさくと上り坂を登り、結構ノリノリのペダリングにもどっていた。

気付いたら私たちは昨日と同じ場所へ向かっていた。

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「月と砂漠ライン入り口」

Woo hoo! テンションが上がってきたよ!

Oh my god…!

頂上に着いて息を飲んだ。

「ここは地球?」

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荒涼とした黒い地面の砂漠が一面に広がり、日本とは思えないというより、地球とは思えない、どこか違う惑星に降り立ったような錯覚に陥った。

ここは伊豆大島、東京都です。

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まるで月面、期待以上に神秘的な場所で感動がとまらなかった。

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国土地理院作製の地図において、日本で唯一 「砂漠」 と記載されている場所であり、過去何度となく繰り返された噴火から噴出した、石でできた砂漠です。
強風、噴火時の噴出物、火山ガスの影響を受けて植物が定着しないため、砂漠なような景観になっているそうです。

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初日から4日間、雨には当たらなかったもの、さえない天気の中、絶景的な富士山の勇壮な姿を見ることがなかった私たちは、毎日富士山がどこかで必ず見えると夢を見ながら走っていました。

私たちはよく 「インスタグラムのハッシュタグ何にする? #teamdreammtfujichasingteam とか? Haha!」

そしてよくカーティスが

「富士山はどこだー!」

「本当はそんなの存在しないんだろ?」

「実は僕たちはずっと4日間サークルズの裏山をツーリングしているだけなんじゃないか? 」

「Hahahaha!」

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でもようやく最終日に、三原山の頂上から富士山を拝めることができたのでした。

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そして、この5日間ツーリングの最高のフィナーレは、この絶景からのダウンヒル!

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RUBBER SIDE UP賞! (ゴムがひっくり返った賞!)

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波止場の温泉で船の時間を待ちながら、旅の話で盛り上がる。

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「お湯あっつー!」

「富士山はどこだ?(笑)」

まさかこのビルダーズ・バイク・パッキング・ライドに、私も参加できるとは思ってもいませんでした。

実は日本でのバイク・ツーリングは今回が初めてだったし、しかも、自転車のフレームを作っている生粋の自転車人たちと、5日間も一緒に、自分も行ったことのない日本の土地に行くことができたなんて今でも信じられないくらい。

「バイク・パッキング」 がより一般的なものになるためには、それなりにわたしたちが学び行動することはたくさんあると思います。

いかに自然のなかで快適にサバイバルするか。
もっと荷物をこうしよう。
次はこういうギアを持って行こう。
そして最大限に自然と人に対して敬う気持ちを忘れないこと。

そしてまたバイク・パッキングの旅に行きたくなった。

人生のフィナーレを最高のものにするために、 「いかに生きるか」 は大きなテーマとなります。
人生は峠のようなもの。
その途中、どんな景色でどんな自然、人、食べ物, etc.. に出会うかで、人生のおもしろさや経験を辛いこと、峠が大きければ大きいほど、その分得る喜びも大きいのでしょう。

そして最後に学んだこととは、伊豆大島での輪行の準備は、船に乗る直前でやろうということでした。

今年のライドアライブ2016でみなさんとまた一緒にライドできる事、楽しみにしています!

BuildersDoFuji2016一同。


TODAY’S RIDER

BuildersDoFuji2016リエボー【SimWorks USA】

 

FrameHunter CyclesSuper Coffee Bike Tourer
ForkHunter CyclesOriginal Super Crown Fork
HeadSetChrisKing1-1/8″ NTS
RimVelocity Synergy 650B
HubChris King Classic Mountain Hub
TireSimWorks by PanaracerThe Homage 650x43B
StemSimWorks By NittoTomboy
HandleSimWorks By NittoLittleNick
SeatPostSimWorks By NittoBeatnik
SeatSelle AnatomicaX-Series Watershed
Main GroupShimano XT 10s
BagFreight BaggagePorteur Rack Bag
HelmetPOCOctal
ShoesGiroRumble VR

Text by リエボー / Photo by ジョン・ワトソン & リエボー


BuildersDoFuji2016