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Ridealive 2016 ROUTE-2

曇り空の下

前日にパッキングしたバイクの感触を確かめる様にゆっくりと尾張瀬戸駅へ。

既に集合していたメンバーとルートや装備に付いて談笑した後みんなを見送り、雨がまだ降っていたので止むまで焦る事も無く駅前で待っていました。

ただ、ここでのんびりしすぎた事が原因であんな目に遭うとは、全く予想も出来ませんでした。

雨も止んできて中継地点になる足助に繋がる走り慣れた峠道へ向けて出発したのは、みんなが出てから1時間後の事でした。

しばらく走っていると救急車や消防車が何台も通り過ぎて行ったのですが、特に気にする事もなくそのまま進みます。

しかし、ここで最初で最大のアクシデント。
通るはずであった峠の麓で大型トラックの交通事故が起こり、通行止めになってしまっていたのです。
事故に遭われた方の無事を祈りつつも迂回出来るルートを考え、すぐにもう1つの峠へ向かいました。
「すぐに」とは言っても、迂回する峠もなかなかの登り坂、むしろ元々行こうとしていた登りよりもきつい!

戸越峠が通行止めだったので、迂回する為に雨沢峠に向かった』と言えば、あの辺りを走った事のある人には伝わりやすいはず。

少し急いで走り、中継地点の足助に着いたのはちょうどお昼頃。
補給と買い出しを手早く済ませ、今回の目的地である「こびそキャンプ場」に向けて再びペダルを踏み始めます。

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ここからは6月に開催された「グルメセンチュリーライド 足助 2016」にも使われたルートを逆走する形で巴川沿いを走って行きます。

息が切れる事もなく足にも心臓にもほどよく負荷がかかる登りが続き、両側に生い茂る木々が迫ってくる、深い緑の中を走っている感覚になれるこの道が僕はとても好きです。
この日も、雨上がりということもあり深緑を楽しみながら走りました。

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しばらく進むと休憩中の、Welldoneイノッチ氏とカントクことナカムラモトノブ氏と合流。
キャンプ場に向けてのんびりと・・・と思っていたのですが意外とペースが速い!
それもそのはず、イノッチ氏はロングテールバイクで長距離の行商ライドをやっている健脚、モトノブ氏も数日後に控えている100kmマラソンの為にかなり身体が仕上がっている。
僕はと言えば、迂回の為に脚を使ってしまい、2人に付いて行くだけで精一杯でした。

三河湖畔からキャンプ場へ向けて登る最後の坂は、いつもならそこまで苦しめられない坂なのですが今日に限っては状況が違います。
満載にパッキングされた荷物で重みが増しているバイク、そのバイクでここまで走って来ている為に売り切れそうになっている脚。
歩くのと変わらなさそうなスピードでのろのろと登っていると聞こえてくるのは、山の音と静かに唸りながら転がるタイヤの音、そして反対に激しく響く自分の呼吸音。

一漕ぎずつゆっくりとペダルを回し続け確実にバイクを進めて行きます。
全てはビールの為に。

タカの掛け声とともに、待ちに待った瞬間がやってきました。
大好きなビールを、いつもより噛みしめながら飲んでいきます。
「生きててよかった・・・」などとたいそれた表現はしませんが、今のところこれを越えるものはなさそうです。

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メイン会場にはゲートが作られ、名古屋市中村区にある『アトリエみちくさ』さんによる装飾が施されています。

色々な地域から来てくれた参加者の皆さんが、それぞれルートは違うものの共通する“最後の登り坂”を言葉を中心に盛り上がって話しているのをよく耳にしました。
口々に「最後の坂が」、「疲れた」、「あの勾配は」などと言っているのですが、みんな不思議と笑顔です。
苦しみながらも楽しんだ結果が、そういった表情になっているのだと思います。

会場奥には参加者のお腹を満たしてくれる出店者さんたちのブースが並んでいます。

蒲郡にある『喫茶 hiraya 』さんと『SUNDAY SPICE』さん

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サークルズのお客さんで熱心な自転車乗りでもある岐阜県可児市の『創作居酒屋 えんぎや』さん

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お腹も満たされ、山奥のキャンプ場でゆっくりとした時間が流れる。

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DJブースに集まり踊る、キャンプファイヤーを囲みぼんやりと火を眺める、美女が注ぐお酒に酔いしれる、どこを見ても楽しそうでそれぞれの夜を楽しんでいます。

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僕はお酒のちからを信じています。
お酒にはヒトとヒトとを繋ぐちからがあると信じています。
信じているからこそヒト同士が繋がれる空間が、嬉しく楽しいのです。
RIDEALIVEでもそれを感じれたことが、とても良かったと思っています。

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夜も深まり、テントへ転がり込みます。
「明日はどんなルートを走ろうか。」そんなことを考えながら眠りにつきます。

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2日目、朝。

前日のお酒が残ることもなく、心地よい疲労感に包まれた身体を起こし準備に取り掛かる。
ルートは愛知県西尾市にある『カフェ・オーシャン』へ向けて山から海へ向かいます。

極上のグラベルがあると聞き、キャンプ場を出てすぐに未舗装林道に入ったのですが、太めのタイヤを履かせているとはいえあくまでロードバイク。
サドルバッグだけの軽装ならもう少し楽しめたものの、今回はキャンプライドなので満載荷物のパッキング。

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先発して同じルートを通っているカモとシガ、彼らはパッキングされていますが悪路にも順応するであろうアドベンチャーバイクとツーリングバイクにまたがってます。
あとで聞くと、やはり悪路に手こずることもなく彼らなりの冒険を楽しんでいたようです。

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場所によっては降りてバイクを押す箇所もあり息を切らしながら「そうそう、こんな感じ・・・」と、しばらく自転車に乗れていなかった為に体力が落ちた自分を恥ずかしく感じるのと同時に、自転車に乗ったときの疲れる感覚を思い出していました。

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普段はなかなか走る機会のない新城市を中心とした奥三河地域。
見晴らしのいい場所から見える景色は遠くまで山々が見え、長いくだりを終えても山の中腹辺りに居たりと舗装路も林道も、よく走る瀬戸周辺と比べると山深さが違うように感じます。
市内からのアクセスも良く、ぜひ一度自分なりに走ってみてほしい地域です。

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山をくだり海へ到着。

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街から山へ、山から海へ。
それぞれが描いたルートで、それぞれが描いた夏の終わりの冒険。
冒険を思う存分楽しんだのでしょう、集まったみんなの表情は昨日よりもさらに満足げに見えます。

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今回の冒険が終わることに寂しさを感じつつ、また次の冒険への思いを馳せながらそれぞれの帰路につきます。

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また同じ気持ちになれるように、僕たちはまた冒険の準備に取り掛かります。


TODAY’S RIDER

Ridealive 2016マッツン【Hedgehog Diner

FrameCieloSportif Racer
ForkCieloSportif Fork
HeadSetChrisKing11/8 NTS
RimMAVICOPEN PRO
HubPAUL COMPONENTSROAD HUB
TireCHALLANGEPARIS-ROUBAIX
StemRitcheyClassic
SeatPostRitcheyClassic
Main GroupSHIMANO105
Handle BagPorcelain RocketMCA
Seat BagPorcelain RocketBOOSTER ROCKET
Frame BagPorcelain RocketUniversal Partial Frame Pack
HelmetLazerGenesis

Text by Headgehog Diner マッツン / Photo by ショータロー シガ


Ridealive 2016